前回は 3.0.10 インストールを試しましたが、予定?通り 3.0.11 が公開されたようです。
そのため、今回はEC-CUBE本体のバージョンアップ( 3.0.10 → 3.0.11 )を試してみたいと思います。
実際にバージョンアップを行う場合、公式に手順が記載されているので特に心配はないようです。
今回はバージョンアップを行う為、公式サイトの「各バージョンでの変更差分」にて差分や詳細は確認できるようです。
・・・リンクなどを確認しましたが、別途パッケージされているわけではないんですね(笑)
気を取り直してバージョンアップ作業を行ってみたいと思います。
手順はざっくりと以下のような形です。
1.サイトのバックアップ
2.共通ファイル差し替え
3.個別ファイル差し替え
4.マイグレーション
5.テンプレートファイルの更新
6.不要ファイルの削除
それでは進めていきましょう。
■1.サイトのバックアップ
まぁ、これは当然ですね。
バックアップをしてない場合は失敗してもなにも云えません。
しっかりバックアップを取りましょう。
■2.共通ファイル差し替え
以下のディレクトリを細心のファイルにて上書きします。
●src
●html
●vendor
かなり、大味なバージョンアップ作業ですね。
メイン機能を軒並み入れ替えてるんじゃないでしょうか。
まぁ、本来バージョンアップとは「そういうもの」なのでいいんですが・・・
逆に2系の時の様にセキュリティフィックス気を使わなくても一括で作業が
済みそうなのは有り難いのかもしれません。
■3.個別ファイル差し替え
今回の対象は以下のファイルの様です。
●autoload.php
●composer.lock
●composer.json
●eccube_install.sh
●web.config.sample
●.htaccess.sample
ちなみに以下の2ファイルは存在していませんでした。
sample となっているので良いのですが少し気持ち悪いですね。
●web.config.sample
●.htaccess.sample
ちなみに、この部分に関してはひとつ前のバージョンからしか出来ないようです。
例えば 実環境が 3.0.0 だった場合、バージョンアップが10回も必要になるということですね。
まぁ、2系の構築し直し+コンバートと比べると、バージョンアップが出来る時点で有り難いのですが、
大幅バージョンアップは大変かもしれません、こまめにバージョンアップしたほうがいいでしょうね。
■4.マイグレーション
http://<インストールディレクトリ>/install.php/migration
ファイルの更新が完了後、対象サイトの上記の URL を表示して、マイグレーションを行います。
日本語で言うところの移行、移転などのことを云うようです。
実際には色々な処理をする場合もあるのかもしれませんが、今回はボタンをクリックするだけでした。
毎回このように楽に行えるといいですね。
■5.テンプレートファイルの更新
テンプレートファイルの中身の更新を行います。
さすがにテンプレートはデザインの都合上、少し手間がかかるようです。
今回は2ファイル変更がありました。
旧バージョンに関して変更の履歴が無いのは今回初めて発生したからでしょうか。
ちょっと不安ですね。
どちらにせよ、今回は標準のファイルのまま、デザインの変更をしていなかったので
「2.共通ファイル差し替え」の処理にて対応されていたようでした。
・・・これは、少しでもデザイン変更を行うのであれば、テンプレート名を変えた方が
いいということかもしれませんね。
■6.不要ファイルの削除
最後に不要ファイルの削除になります。
html/install.php
html/index_dev.php (開発用途で使用する場合は残す)
この辺りは定番ですね。
今回はテスト環境の為、削除は行いません(笑)
これにてバージョンアップは完了です。
やってみると意外と簡単でした。
また、個人的にうれしいことが、システム情報を確認した時に EC-CUBE のバージョンが
更新したものに変わっているところですね。
2系の場合はセキュリティパッチを当てても、システム情報は更新されません。
新規でご連絡頂いたお客様の環境について調べる時など苦労したことを覚えています。
3系のバージョンアップではちゃんと更新してくれるのは非常に有り難いです。
まぁ、インストールとバージョンアップを立て続けに行ったせいか、実施には
カスタマイズを行うのではなく、小規模でもプラグインを作成する必要があるという
色々な人の意見がよくわかった気がします。
バージョンアップ前提であれば、本体部分は触ってはだめですね。
ということで今回はここまでとさせて頂きます。